こんにちは!
先日、分析関連の記事をいくつか書きました!
分析の前段階に当たるリサーチについても記事を書きたいと思います!
今回はリサーチの種類についてです!
リサーチのプロセスや基本的な考え方については、また別途記事を書いておりますので、そちらをご参考ください〜
では、行きましょう!
リサーチの種類を覚えることの重要性
どういったリサーチ手法があるかを知ることは非常に大事です。
と言うのも、リサーチ手法によって取れるデータが変わってくるからです。
どういったリサーチ手法があるかを理解できると、「こういうデータが欲しいから、このリサーチ手法がいいだろう」という相場観を持つことができるようになります。
くれぐれも、
ものすごくリサーチを頑張ったのに、求めているデータが全然出てこなかった…
といった事態に陥らないよう、リサーチ手法の全体像を把握し、目的に応じて最適なリサーチを採用するようにしましょう。
リサーチの具体的な種類
これから具体的にリサーチ手法についてご紹介しますが、大きく3つにカテゴリー分けしています。
そのカテゴリーは
- 二次情報のためのリサーチ手法
- 一次情報のためのリサーチ手法
- 日々の蓄積のためのリサーチ手法
の3つです。
それぞれ見ていきましょう!
二次情報のためのリサーチ手法
二次情報というのは、誰かが加工した情報です。
具体例としては、
- 政府統計
- 各種レポート
- 企業HP
- 財務諸表
- 書籍
- 記事
などがあります。
代表的なものを何点かご紹介します。
WEB検索(=ググる)
現代においてはWEB検索はリサーチの基本です。
簡単にいうと「ググる」ってことなんですが、結構奥が深く、別途記事にしています。
ググるだけで様々な情報が取れます。取得できる情報としては、
- 政府・国際機関の統計
- 政府や調査会社、業界団体などのレポート
- 企業情報(企業HPや財務諸表など)
- ユーザー/関係者のコメント(SNS、ブログなど)
などが主なものかと思います。
特に、政府・国際機関の統計は、民間企業にはできない規模のものばかりなので、非常に重宝します。
とりあえず、総務省の「家計調査」は一度目を通してみましょう。
平均的な家系の「ちくわ」への支出額や、「楽器」への支出額など、かなり詳細なデータが取れます。
主要なリサーチの情報源についてはこちらをご覧ください。
記事検索
新聞や雑誌の記事を検索する調査手法です。
ググっても一部の記事は出てきますが、本気で記事検索をするときは、各新聞社や出版社のサイト内で検索したり、記事検索に特化した検索サービスを使ったりすることが多いです。
取材をもとに作成されており、詳細な数字が載っている場合もあるため、結構よく使う手法になると思います。
文献調査
書籍から情報を獲得する調査方法です。
国会図書館のような大きな図書館が近くにあれば、
専門家の知見が体系的に整理されており、そういう観点だと非常に参考になります。
ただ、データを取るという目的からすると、文献調査をするタイミングはほかの手法に比べると少ないかもしれません。
一次情報のためのリサーチ手法
一次情報とは、二次情報に加工される前の情報のことです。
例えば、
- 統計を作る前のアンケート結果のデータ
- 記事を作る前の取材結果のデータ
- 自ら体験した情報
なども一次情報です。
代表的な手法をいくつかご紹介します。
アンケート
特に定量の一次情報を取る時の代表例ですね。
インタビューと比べると、大量のデータを取得できる一方、興味深いデータがあっても深掘りすることができないという特徴があります。
特に最近は、インターネットの普及により、それなりのサンプル数のデータを短時間で取得できるようになってきています。
アンケートにおいては、「何を聞くか」と「誰に聞くか」が大きな論点です。
「何を聞くか」については、事前に最終的なグラフイメージを描いておくことによりかなり精度を高められます。
一方、「誰に聞くか」については、割とテキトーに考えられてしまうことも多く、世に出回っているアンケートを見たときに、
アンケートの回答者が偏り過ぎていて、参考にならないなぁ…
と感じることも多いので、気をつけましょう。
インタビュー
インタビューも立派な一次情報のリサーチ手法です。
例えば、お店から出てきたお客さんに突撃インタビューをして、その店の魅力・強みを聞き出したときは、「自分の足で稼いだ」ということですし一次情報だと認識する人が多い気がします。
この場合のインタビューは、「サンプル数1のアンケート」みたいな位置づけかと。
アンケートに比べると、大量のサンプル数は取れないものの、質問して深掘ることができるという特徴があります。
インタビューについては、先日記事を書いたので、ぜひそちらをご覧いただければ幸いです。
実験
様々なやり方を試してみて、その結果をデータとして収集するリサーチ手法です。
例えば、Webサイトやアプリでは、A/Bテストという実験が多用されています。
これは、セールス文章などを複数用意し、ランダムで表示してユーザーの反応を見ることで、どういったものが最適かを検討するものです。
また、小売店の人が、
レジの前に、チョコレートを置く場合と、ガムを置く場合のどちらが購入されるか実験しよう!
一日置きに、チョコとガムを交互にレジ前に配置し、1ヶ月後に売上を比較してみよう!
といった感じで行動していたら、立派な実験です。
実験といっても大規模なものである必要はなく、「ちょっとお店のレイアウトを変えてみる」、「業務フローを若干変えてみる」といった細かい実験であっても、十分有用なデータを蓄積できます。
観察
観察すること自体も立派な一次情報のリサーチ手法です。
例えば、
- 競合企業が提供しているサービスを体験してくる
- 購入後のユーザーがどのように商品を使っているか見せてもらう
- 一日中店頭に立って、お客さんがどんな感じで商品選びをしているか見る
といった観察から重要な示唆が見つかることがあります。
その場合は、自分で目視確認するだけでなく、動画や写真を撮影しましょう。
実績データ
コンビニが持っている販売実績データなど、「これまでの活動を記録したデータ」のことです。
メーカーの製造に関するデータなども該当しますね。
データそのものなので ”リサーチ手法” として紹介するのはちょっと違うかもしれませんが、
この手のデータは、
こういったデータは後で役に立ちそうだから、データを蓄積しておこう!
と、明確な意思で取りに行かなければ集まらないものなので、ここでご紹介しました。
営業マンの「営業日報」のようなアナログのデータ取得もあれば、
「機器にセンサーを設置して利用状態を通信で蓄積していく」といった所謂 “IoT” のようなデジタルなデータ取得もあります。
日々の蓄積のためのリサーチ手法
日々様々な情報に触れていると、いざ仕事で情報が必要になった時にリサーチするのがかなりラクになります。
ぜひ日頃から知識を蓄積していきましょう。
新聞を毎日読むというのが王道かもしれませんが、それ以外にも色々と手段がありますので、オススメのものを何点かご紹介します。
動画
「日々の知識の蓄積」という意味だと、馴染みの少ないことを勉強する際は、まずは本ではなく動画を見ましょう。
YouTubeでは初心者向けに様々な動画が出てます。
本と違ってビジュアルで理解できるので、概念のイメージを持ちやすいです。
動画だと長くて30分くないなので、勉強時間も短く済みます。
例えば、公務員の方はITについて疎い方が多いと思います(昔の私もそうでした)。
ITの知識は文章では中々イメージができないので、初心者向け動画を探して勉強しましょう。
以下の動画などがオススメです。
他にも、パワポやExcelの操作について勉強するときも、動画だと実際の画面を動かしながら説明してくれるので、紙に比べて非常に分かりやすいです。
雑誌
ビジネス誌などの雑誌は定期的に目を通すことをオススメします。
新聞は情報の網羅性はあるものの、深堀りはイマイチです。
一方、雑誌の場合、一つのテーマに数ページを使っていることはよくありますし、具体的な数字や専門家のコメントなどが載っていて情報が深掘りされています。
「パッと目次を見て気になったら買う」というスタイルでもいいんですが、オススメは「dマガジン」です。
個人的にはドコモ系のサービスはイマイチなものが多いので好きじゃないんですが、dマガジンは割と神サービスだと思っています。
凄まじい数の雑誌が読めるのに毎月440円(税込)というかなりのコスパになっています。
ビジネス誌の他にも、ファッション、スポーツなど様々なジャンルを読めますし、週刊誌も読めますね(グラビア写真とかも普通に公開されています)。
もし雑誌に目を通す場合は、ぜひご検討ください。
Googleアラート
Googleアラートは、登録したキーワードに引っかかる記事やブログを定期的にGoogleがメールで届けてくれるサービスです。
「もはや社会人として使っていない人はいないんじゃないか」という超有名サービスですが、もし使っていないようであれば無料ですしすぐ登録しましょう。
自分の関心のあるキーワードを登録することになるのですが、自分の仕事に関連するキーワードだけでなく、趣味系でも何でも登録できるので、超便利です。
ジャニーズが好きな人は「ジャニーズ」と登録しておけば、毎朝ジャニーズに関する情報が届けられます。
Amazon Kindle Unlimited
普段の情報収拾を書籍を通して行う人もいると思いますが、そういう人にはAmazon Kindle Unlimitedがオススメです。
月額980円(税込)で、様々な種類の本が読み放題になっています。
ビジネス書もたくさんありますが、普通に漫画とかもたくさん無料開放されてますので、自分のプライベート用に登録しておいてもいいと思います。
読める本は毎月変動しますが、例えば2021年8月だと…
デール・カーネギーの『道は開ける』
『ハリー・ポッター』シリーズ
『ナニワ金融道』
などの有名タイトルが無料で読めるようになっています!
コミックスを2,3冊読んだだけで元が取れるのでオススメです。
本屋の新刊/人気棚
本屋さんの新刊や人気作品をまとめている棚も、情報収拾に役立ちます。
並んでいるタイトルをざっと見て回ると、「どんなキーワードが世の中に出てきているか」などが見て取れます。
そこで本を買う必要はありません。キーワードだけメモして、家に帰って動画で勉強しましょう。
例えば最近だと、「DX」や「SDGs」などの書籍がたくさん出ているので、YouTubeで調べて概要を学びましょう。
精通していない分野は、本の「文章」で学ぶより、動画の「音声+ビジュアル」で学んだ方が断然ラクです。
二次情報・一次情報の使い分け
リサーチ手法の代表例を簡単にご紹介してきましたが、
リサーチ手法をどのように使い分ければ良いのだろう
と疑問に思った方もいるのではないでしょうか。
実務的なことをいうと、
- WEB検索しながら、記事検索もする
- アンケートを取りつつ、インタビューもやる
など、一つのリサーチだけを使う方がむしろ少なく、大抵は複数のリサーチを実施することになるので、「この場合はこのリサーチ手法!」と言い切るのは難しいです。
ただし、使い分けの基本的な考え方みたいなものはありますので、そちらをご紹介します。
基本的にまずは二次情報を探しその後一次情報に
学術書とかを見ると、「一次情報に当たれ」とかなりの確率で書かれています。
私もその重要性は同意しますが、ビジネスには予算制約も締切時間もあることを考えると、まずは二次情報を集める場合が多いと思います。
二次情報を調べてみて良いデータが出てきたら、時間もお金も節約できてラッキーです。
二次情報をザッと調べて(数時間ほど調べて)良いデータが出てこなさそうだったら、一次情報を取りに行けば良いだけです。
ただし二次情報になさそうならはじめから一次情報に
最初の段階で、
二次情報にはなさそうだなー
と容易に想像がつくデータは、はじめから一次情報を取りに行きます。
例えば、「競合がコストを引き下げるためどんな工夫をしているのか」など企業の内部情報についてはググっても出てこなさそうなので、はじめから ”かつて競合企業に勤めていた人” にインタビューして、どういったことをやっていたか話を聞いたりします。
二次情報提供者に依頼したら一次情報をくれることも
リサーチをしていると、
この統計の元データが分かればいいのになぁ
と思うことが度々あります。
そういう場合は、その二次情報を提供している人に依頼すると、一次情報を共有してくれる時があるので、一回トライしてみるといいと思います。
リサーチ関連の記事
ほかにもリサーチ関連の記事を書いていますので、参考にいただければ幸いです。
おわりに
いかがでしたでしょうか?
お仕事の参考にしていただければ幸いです!