インプット

【初心者向け】実務で使える速読/フォトリーディングのやり方

こんにちは!

今回は、実務で使える速読/フォトリーティングのやり方について記事を書きたいと思います!

情報のインプットが早いと、仕事だけでなくプライベートでも生活が楽になりますので、ぜひ身につけるのをオススメします。

では、早速行きましょう!

はじめに:よくある誤解

速読と聞くと、「本をすごい速度でめくって一冊を数秒で読む」というイメージがあるかもしれませんが、本記事で取り上げるのはそういったものではありません。

あの手の瞬間的な記憶は才能が必要で、誰でも真似できるものではありません。

本記事で扱うのは、「15~30分で新書1冊を読む」くらいの誰でも実現可能な速読です。

大学時代に、教授が

教授

今朝は新書を1時間で読んできた!

とドヤってたことを思い出します。

当時は私も「すげー」と思ってましたが、今となっては「ふーん」くらいの感覚になりました。

私自身、速読を学ぶことで、

  • 仕事では、外部レポートを読んでまとめる作業も早くなったし、誰かが作った資料を読んでも頭に入りやすくなった
  • プライベートでも、本が簡単に読めたり、自治体から渡される育児制度の説明書がすぐに頭に入るようになった

といった効果を実感しています。

速読は、「タッチタイピング」などのような誰でも身につけられる “スキル” なので、ぜひ活用していただきたいです。

頭が混乱する理由

世の中にはテンパるタイプっていますよね。
何を隠そう私自身もそうです。

そういう人は、大量の情報や、新しい情報に触れると、頭の機能が停止して、フリーズしちゃいます。
他人から説明を聞いても頭に残らないことが多いです。

これは、「受け取っている情報(=頭の中で処理しようとインプットしている情報)が多すぎる」ことが原因です。

誰だって大量の情報を一度に処理できません。
必ずフリーズします。

ではなぜ “大量の情報を提示された時にフリーズしない人” がいるのでしょうか?

それは、「大量の情報を提示されても、実際に受け取っている情報は絞り込まれており、頭の中で処理する情報が少ない」からです。

要領のいい人は、大量の情報が提示されても、大枠だけをまず頭に入れて、詳細な部分は一旦捨てる癖がついています。

逆にいうと、テンパったりフリーズしちゃう人は、頭の中に流れ込む情報量を絞り込めておらず、処理が追いついていないないということです。

まずは大枠だけを頭に入れるようにしましょう。それが速読のコツです。

大枠の目安は「1分で説明できる」というレベルです。
本の場合は、「1分で本の内容を要約できる。逆にいうと、要約で不要な部分は一旦省いてインプットする。」という状態を目指します。

特に管理職以上になると、「ポイントを押さえてインプットする」というスキルを身につけることは必須になってきます。

仕事を部下に任せつつ、その進捗報告を聞いて、幹部などの上長に自ら説明しなければいけないからです。

「枝葉と幹を分けて、幹だけ覚える」という技術を持たないと、パンクしてしまいます。

速読の原則的な考え方

速読の具体的なやり方に入る前に、原則的な考え方をまずご紹介します。

速読をやる際は、以下の点を前提に行うようにしましょう。

丁寧に1回読むではなく、雑に何回も読む

本を一回で理解しようとするのは諦めましょう。
むしろ、何回も読むことを前提に、本を読みましょう。

ここが、要領のいい人と不器用な人を大きく分ける考え方だと思います。

本を読むときは、色々と飛ばしながら雑に読みます。
そして、そのやり方で何回も読みます。
そうすると結果的に、同じ時間をかけて丁寧に1回読んだ時よりも理解度が高くなります。

やり方については後ほどご説明します。

×本の全てを正確に理解、◯4,5割を正確に理解できれば一旦OK

本を1,2回読んだとして、内容の4,5割を正確に理解できれば一旦OKです。

不器用な人は、本に書かれている内容を全て正確に理解しようとします。

一方で、要領のいい人は、

要領のいい人

本を1,2回読んだだけで、全ての内容を正確に理解するのは不可能でしょ。

とりあえず、4,5割を正確に理解できれば一旦OK!

と割り切って考えます。

「4,5割の正確な理解」で一旦はOKなので、若干わからない部分があってもどんどん先に進みますし、なんなら読み間違いや内容の勘違いすら恐れません

何回も読み直すうちに、正確な理解にどんどん近づけていけばいいだけです。
「論理的ではなく、直感的に読む」ということを心がけてみてください。

これはビジネスに限らず学問とかでも一緒のようで、知り合いとかは、

知り合い

とりあえず論文を読むときは、まずザッと読むようにしている。

そして何回もそれをやると、自然と頭に入ってくる。

と言っていました。

速読をする際はこのスタンスを大事にしてください。

知見がある領域ほど速く読める

自分の専門分野や精通している領域の書籍は、速く簡単に読むことができます
一方で、馴染みの少ない分野・領域の書籍は、読むのに苦労し、スムーズには読みづらいです。

これは誰でもそうです。

なので、日頃から様々な知識を身につけ、書籍を読まなければいけなくなった時に備えましょう。

例えば、

  • ITのことについて何も知らないのに、ITの本を読まなければいけなくなった場合
  • 動画とかで簡単にITのことは勉強していた状態で、ITの本を読まなければいけなくなった場合

だと、どちらが速く簡単に読めるかは明白です。

正直、前提知識があるかどうかは、「速読のテクニック」よりも読む速度に影響を与えます。

前提知識の身につけ方については以前記事を書いたので、そちらを参考にしていただければ幸いです。

統計とかの学び方 こんにちは! 今回は統計などの「仕事の中でいきなり作業が降ってきた場合、テクニックのように一夜漬けでは対応できないもの」の勉強法...

速読の具体的なやり方

それでは、速読の具体的なやり方について説明していきます。

手順としては、

  1. まずインプットする目的と制限時間を明確にする
  2. 次に目次などを見てどんな内容か想像してみる
  3. 本文を読むときは、見出し、太字、図表などを中心に見る
  4. 節目のタイミングで内容をおさらいする
  5. 疑問などが沸いたら、紙や付箋に書き出して、一旦読むことに戻る

といった形になります。

それぞれ見ていきましょう。

まずインプットする目的&制限時間を明確化する

本を読み始める前に、その本を読む目的を明確化しましょう。

娯楽として本を読むのであれば、目的はないと思いますし、そもそも速読の必要もありません。
時間をかけて楽しい時間を過ごしてください。
せっかくの楽しい時間なのに、速読したせいで一瞬で終わってしまってはもったいないです。

一方、娯楽目的ではなく、

ある人

仕事で営業マンをしているけど、どのように営業トークを進めればいいかを勉強したい

ある人

子どもが生まれそうだから、市役所でどういった手続をしなければいけないのか知りたい

といった調査・リサーチを目的として本を読むのであれば、まず読む目的を明確化しましょう。

そして、読む目的を明確化した上で、その目的に照らすとどんな情報が欲しくてどんな情報はいらないのかを想像しましょう

例えば、「営業トークの進め方を勉強したい」と思って本を読むときは、

  • 営業アポの取り方
  • 営業部門の事業計画の作り方
  • 筆者のプロフィール

などの情報は不要のはずです。

必要な情報と不必要な情報を予め考えておくだけで、本の中で読むべき部分が判別できるようになり、読み終わるまでの時間がかなり短縮できます

また、読み終わるまでの制限時間も予め決めましょう

  • 1時間でこの新書を4周読む
  • 30分でこのハードカバー本を1周読む

といった制限時間を設けることで、自然と集中して読み進めることができるようになります

次に目次などを見てどんな内容か想像してみる

目的と制限時間を明確化したら、次に読むのは、

  • 目次
  • 本のタイトル
  • 「はじめに」
  • 「あとがき」

になります。

いきなり本文を読み出してはいけません。
まず、目次などをザックリと3~5周読み、「どんな内容なんだろう」と想像してみることが大事です。

そうすることで、頭の中で全体像が描かれて、かなりスムーズに本を読めるようになります。

ここはかなり重要なので、制限時間の30%くらいかけてもいいと思います。

本文を読むときは、見出し、太字、図表などを中心に見る

頭の中に全体像が描かれたら、そこではじめて本文を読み始めることになります
ただし、いきなり全ての文章を読んではいけません。

はじめは、本文の中でも、

  • 見出し
  • 太字となっている部分
  • 色付きになっている部分
  • 図表の部分

だけを読んでいきます。

本の重要な内容は基本的に、見出し、太字、図表などに詰まっています。
なので、怖がらず割り切って、見出し、太字、図表などだけを読み進めていきましょう。

また、文章となっている部分は、漢字を中心に読むといいです。
漢字は表意文字なので、それだけで多くの情報を語ってくれます。

もちろん読むのは「自分の本を読む目的に合致している部分」だけで、パッと見て関係なさそうな部分は飛ばして読んでいきます。

そして、2周目、3周目となるにつれて、徐々に読む範囲を増やしていきます。

節目のタイミングで内容をおさらいする

目次を1周読んだ後や、本文の1つの章を読み終わった後など、節目節目のタイミングで、本全体の内容をおさらいしましょう。
本の要約を声に出して言ってみるイメージです。

これは速読に限った話ではありませんが、情報を暗記するためには「思い出す」という行為を何度も行わなければいけません
「情報を思い出す」が大事なのであって、「情報を頭に入れる(インプットする)」ではないことがミソです。

なので、節目節目のタイミングで本の内容を声に出しておさらいしましょう。

時々、英単語の暗記などの場面で、単語帳を何度も見てインプットしている人がいますが、暗記の観点だとあまり効率的ではありません

効率的に暗記するためには、単語帳を赤いシートなどで隠し、何度もテストして「思い出す」回数を増やすましょう

「情報を頭に入れる(インプットする)」回数を増やすのではなく、「情報を思い出す」回数を増やすことが大事です。

ちなみに、「節目で内容をおさらいしよう」というと、紙に要約を書き出そうとする人がいますが、基本的にそれはやめましょう。

とにかく頭の中に記憶するようにしましょう。
紙に書き出しはじめたら時間はいくらあっても足りないですし、忘れたらもう一周(ザッと)読み直せばいいだけです。

記録のために紙に残したいと思うのであれば、紙に書くのはせめて本を2,3周読んだ後にしましょう。
何回か読んだ後だと、頭の中の全体像もかなりブラッシュアップされており、洗練されたものを紙に書けるようになります。

疑問などが沸いたら、紙や付箋に書き出して、一旦読むことに戻る

本を読んでいる過程で、疑問点や自分の意見が沸いて来ることが多いと思います。
そういった場合であっても、疑問点などは紙に書き出して放置し、一旦読み切ることに集中しましょう。

疑問点を一々解消していたらいくら時間があっても足りません。

また、読み終わった後に振り返ると「この疑問点は、後段の章を読んだら解消されたなぁ」となることは意外と多いです。

オススメの書籍

速読を勉強する際は、以下の本がオススメです。

『読書の技法』

『どんな本でも大量に読める「速読」の本』

『コンサルタントの読書術 確実に成果につながる戦略的読書のススメ』

ぜひご参考にしてください。

おわりに

いかがでしたでしょうか?

仕事などのご参考にしていただければ幸いです。