こんにちは
先日、定量分析の記事を書きましたので、今回は定性分析の記事を書いてみます!
昔の私のように、
定量分析は、グラフとかのイメージがあるから何となく分かるんだけど、定性分析はピンとこないんだよなー
という人はぜひ参考にしてください!
定性分析とは
分析の基本について書いた記事にある通り、分析とは「目的に適した比較」です。
なので、定性分析とは「目的に適した定性情報の比較」になります。
定性情報とは、数字以外の情報で、文章や写真・イラストなどがあります。
データの取り方
定性分析と聞くと、インタビューやらアンケートやらをイメージすると思いますが、それらは全部「データの取り方」になりますね。
定性分析のデータの取り方の代表例としては
- インタビュー
- アンケート
- 写真・イラスト
- 観察・体験
- ソーシャルリスニング
といったあたりだと思います。
他にも「文献を探す」とかもありますが、それは皆簡単にイメージできると思うので、この記事内では取り扱いません。
それぞれ見ていきましょう!
インタビュー
ユーザーや専門家、問題の当事者などに質問し、情報を引き出します。
基本中の基本ですね。
しっかりとした面接形式のインタビューもあれば、一般客を装って電話で知りたいことを聞いちゃうパターンとかもありますね。
インタビューは割とコツがある世界なので、別途記事を作成しました。
ぜひ参考にしていただければ幸いです。
アンケート
アンケートは、定性分析・定量分析どちらでも使いますね。
例えば職場に対する不満を書いてもらって、
- これは人事評価に対する不満
- これは設備・備品に関する不満
などのように不満点を整理したりしていきます。
インタビューと違って、大量のデータをたくさんの人から取れるのがメリットです。
一方で、興味深い意見があっても、インタビューのように「相手の意見を深掘る」といったことはできません。
ですので、アンケートをやるときは、その結果を踏まえたインタビューも併せてやると良いですね。
写真・イラスト
写真やイラストも、大事な情報です。
最近だと動画とかも入ってくるかと思います。
観察・体験
観察や体験も大事な手法です。
例えば、
- 小売店のお店の課題を見つけるために、一日中お店に張り付いて、お客さんがどのように動いているかを観察する
- 競合店の強みを知るため、一般客を装ってサービスを体験してみる
といったものが該当します。
アプリ開発などでは「試作品を一般ユーザーに体験してもらい、アプリ操作中に感じたことをそのまま口に出してもらう」ということをする場合があります。
これをやると、
何でボタンはこの位置にあるの?
押し間違えちゃう
とか、
カラフルすぎて見づらいなー
などのユーザー目線の課題がたくさん洗い出せます。
ソーシャル・リスニング
これは簡単にいうと、ネットに転がっているユーザーの意見を拾うことです。
- ツイッターなどで自社製品名を検索し、どんな評価を受けているかを確認する
- YouTubeにアップロードされている紹介動画や、その動画に対するコメントを確認する
- 口コミサイトの口コミを確認する
などなどの様々なやり方があります。
ソーシャル・リスニングをする際は、Yahooのリアルタイム検索が便利です。
定性分析のアウトプットイメージ
定量分析を学ぶ際にグラフパターンを勉強するように、定性分析のアウトプットイメージも典型例は把握しておく必要があります。
そうすることで、
インタビューなどで取得したデータを、こんな感じで整理していけば良いのか!
と理解することができます。
では、パッと思いつくものを列挙していきますね。
文章で整理
手に入れた定性情報をそのまま文章でアウトプットするパターンですね。
以下のように、議事メモそのままの形でアウトプットしてもいいですし…
以下のように、スライドの構造を工夫して、文章を散りばめてもいいです。
特に後者のような「定性情報をそのまま出さない」まとめ方では、議事メモから重要な部分だけを抽出してスライド化するようにしましょう。
定性分析においては、必然的に溜まるデータが多いし、重要度もデータごとにまちまちになります。
例えば、インタビューをした時に、「そうそう!これが聞きたかったんだ!」というドンピシャなやり取りがずっとは続かないことは想像できると思います。
現実的には、「非常に参考になるけど、実際にアウトプットに組み込むかどうかはわからないな…」という情報が溜まっていきます。
そして、実際に分析する際は、取得したデータから「真に必要な部分だけを抽出」してアウトプットを作成することになります。
これが定性分析を難しくしている大きな要因だと思っています。
定性情報をそのまま使う
写真やイラストなどの定性情報をそのままアウトプットとしてしまうパターンです。
以下のように、写真やイラストを整理して比較してもいいですし…
もしくは、以下のように、写真やイラストにメモなどを追加するなど、一定の加工を加えてアウトプットにしてもいいです。
もちろん、「加工を加えて良い」と言っても、偽造のような騙す加工はダメです。
マトリクスで整理
定性分析でも定量分析でも、マトリクスは大活躍します。
というか、分析するときは一旦はマトリクスを書いてみて、他に良い整理の仕方があるならそっちにするくらいで良い気がします。
以下のように、複数の対象を特定の切り口から比較してみても良いですし…
以下のように、それぞれのデータを分類したりしても良いですね。
図示化する
定量分析における「数字の羅列だとわかりづらいからグラフにする」とするのと全く同じ理由で、定性分析においてもビジュアル化は重要です。
綺麗な図示ができたら、検討もどんどん進んでいきます。
以下のように、セグメンテーションをしても良いですし…
以下のように、スキーム図を書いても良いですし…
以下のように、プロセス図を書いても良いですし…
以下のように、循環図を書いても良いですし…
以下のように、登場人物の関係性を書いても良いですし…
以下のように、地図上にプロットしても良いですし…
以下のように、それぞれの要素の位置付けを書いても良いです。
グラフで表現する
定量分析のグラフが非常にわかりやすいので、定性分析においてもそのフォーマットをなぞることがあります。
以下のように、定性情報からだいたいの座標をプロットしても良いですし…
以下のように、X軸・Y軸のように変化を表現しても良いです。
おわりに
いかがでしたでしょうか?
仕事の参考にしていただければ幸いです!