こんにちは!
今回は、「覚えておいた方がいい心理学・行動経済学」をご紹介します。
特に営業や交渉、セールスレターの作成の際に使えそうなものをピックアップしました!
公務員の方は、営業やセールスレター作成をする機会は中々ないかもしれませんが、交渉をする場面は非常に多いと思いますので、ぜひ参考にしていただければ。
交渉の基本的な考え方については以下の記事をご覧ください。
では、早速行きましょう!
はじめに:注意点
今回ご紹介する心理学・行動経済学の法則ですが、学術的な定義だとイメージが難しいと思ったので、あえて交渉や営業の場面に即して噛み砕いた表現にしています。
もし興味を持たれたら、学術書などで詳しく勉強してみることをオススメします。
それでは、一つずつ見ていきましょう!
返報性
人間は、何かをもらったり、親切にしてもらったりしたら、「お返しを返さないと!」と感じます。
交渉の際にお土産を持って行ったり、交渉の際にまずこちらが譲ったりすると、
こちらばかりもらって悪いな…
となり、相手の譲歩を引き出しやすくなります。
一貫性
人間は、意思決定を一度すると、その後もその判断に引きずられます。
例えば、はじめに
購入しなくていいから、話だけ聞いてください!
といって会話だけ聞いてもらいます。
すると、次の機会に、
また話を聞いてください!
とお願いすると、
前回も話だけは聞いてあげたし…
まぁいいか…
と思って、話を聞いてくれやすくなります。
そういった簡単なことから顧客に接触し、少しずつステップを踏んで、最終的に購入まで繋げていくという「フットインザドア」という営業テクニックとして活用されます。
あとは、宗教の勧誘とかもこういうパターンが多いと聞きますね…
損失回避性
人間は、得をするよりも、損を回避したいと思う生き物です。
100万円の損失による「不満足」に釣り合うのは、100万円の得による「満足」ではありません。
200万円の得による「満足」になってやっと釣り合うと言われています。
交渉においても、こちらから譲歩を提示しつつ、
そちらがXXXについて譲ってくれないなら、こちらの譲歩は取り下げます
というと、一度入手しかけた利益を失うことを嫌って、譲歩に応じてくれる場合があります。
ウィンザー効果/バンドワゴン効果
これは簡単にいうと「人間は周りの人の意見に流される」ということです。
第三者が「良い」と言っているものや、皆が選んでいるものは、
良いものなんだろうなぁ
と人間は感じるものです。
食べログやAmazonの評価が高いものを優先して選ぶ心理ですね。
あと、「職場に対する不満」を言う同僚が多いと、たとえその職場がそこまで問題がなかったとしても、
うちの職場は、ヒドいところなんだ…
という気持ちに自然となってしまうものです。
認知的不協和
人は辻褄の合わない出来事が起こると、 何とか自分の行動を正当化するため、自分の認知を修正します。
例えば、給与面などに不満がある人ほど、
自分の仕事はやりがいがある!
と感じるようになるそうです。
なぜなら、
自分の仕事は、給与面も超少ないし、社会的な意義も少ない…
という状況に自分がいると認めるのはツラすぎるからです。
それを逆手にとって「やりがい搾取」をする経営者もいますし、認知的不協和のことは勉強しておいて損はありません。
ツァイガルニク効果
人間は、未完成のものを見ると自然と完成させようとしてしまいます。
例えば、
”あの食品”とコーヒーを組み合わせると、ダイエット効果が抜群!
正解はCMの後で!
と言われると、自然と空欄に当てはまるものを考えてしまいます。
ツイッターとかでも、
続きはプロフ欄に記載してます!
みたいなツイートをよく見ますが、これは読者の心理を煽ってプロフ欄まで誘導し、フォローしてもらおうとしているからです。
バーナム効果
誰にでも当てはまるような情報を聞いて「自分のことだ!」 と思うことです。
例えば、
最近「集中力が続かない」と感じるあなたへ!
と言われると、自分のことだと思ってしまいます。
占いとかでよく使われるテクニックですね。
ハロー効果
ある一つが優れていると、他も優れていると感じてしまうことです。
製品の紹介ページに、真面目な職人のストーリーが載っていたら、
こんな立派な職人が作っているんだから、この製品は良いものだろう
と感じてしまいます。
また、イケメンや美人の営業マンが来たら、
優秀そうだなぁ…!
と人間は感じてしまいます。
逆に、あることで
この人はイマイチだなぁ…
と1回感じると、全てイマイチに見えてきます。
人からの評価は、イメージや印象に左右されるので、特に第一印象には気をつけましょう。
両面提示
メリットだけでなく、デメリットも提示することで、逆に信頼感が増すことです。
政策提案の場でも、メリットばかり述べていると、上司に
そんな良いことだらけではないだろう。
デメリットも言ってくれ。
と言われてしまうので、気をつけましょう。
決定回避の法則
選択肢があまりに増えると人は選べなくなるという法則のことです。
特に「ジャムの実験」というものが有名です。
学者が店頭に、
- 24種類のジャム
- 6種類のジャム
のいずれかを日ごとに配置したところ、「6種類のジャム」を配置した方がたくさん売れたというものです。
一見、品数が多いほど購入を促しそうですが、実際は選択肢がありすぎると購入者は選択できなくなってしまいます。
なので、選択肢はあえて絞り込んだものを提示しなければいけません。
コントラスト効果
単体で見るときと、何かと並んでいる状態で見たときの印象が変わることです。
三千円の牛肉を単体で見ると高く感じますが、1万円の牛肉の横に置かれてたらリーズナブルに感じます。
また、「松竹梅の法則」というものもありまして、両極端な選択肢と、その中庸な選択肢があると、中庸な選択肢が選ばれやすくなります。
オススメの書籍
今回の記事に関連したオススメの書籍は以下の通りです。
『[買わせる]の心理学 消費者の心を動かすデザインの技法61』
『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』
『予想どおりに不合理』
おわりに
いかがでしたでしょうか?
お仕事の参考にしていただければ幸いです!