こんにちは!
今回はグループディスカッションの対策について記事にしてみます。
学生時代からグループディスカッション(=GD)には問題意識を持っていまして、
GDってどんな風に進めるのが良いんだろう…
「タイムキーパーを決める」、「話さない人に発言を促す」とかって、非常に形式的な話に感じるんだよなぁ…
とずっと感じていました。
その後、社会人となって様々な議論をする中で、「こんな感じで進めればいいのでは」というのが分かってきたので、今回はそちらをご紹介します!
では、行きましょう!
世の中のGDに関するアドバイスって納得感なくない?
グループディスカッションの進め方に関して、世の中で言われている内容としては…
- はじめに、タイムキーパーとかを決めよう
- 話さない人がいたら、発言を促そう
- 他人の意見を遮ったら減点対象
とかが多いですが、皆さんこれらを聞いてどう感じますか?
私は学生時代にこれらを聞いて、
えー!? こんな形式的な話がGDのコツなの?
コツって、もっと議論内容に関するものなんじゃないの?
とメチャメチャ府に落ちなかった記憶がありますし、いまだに「ちょっと違うよなぁ」と感じています。
GDは「グループにお題が与えられて、制限時間内に議論してグループごとに結論を出す」というものです。
つまり、グループでの議論はお題を解く手段なので、本来のグループディスカッションの採点基準は、
- お題に対する回答の質が高いか
- アウトプットを出す過程でどれだけ貢献したか
が中心になっていなければ論理的におかしいのではと思ったりします。
その観点から今回は、社会人になって実務的な議論を経験する中で、こういうところが良いGDのポイントになるんじゃないかと考えた点をまとめたので、何点かご紹介します。
GDの捉え方
GDは会議の一種です。
会議にも色々な種類のパターンがありますが、GDのような ”会議終了までに結論を出さなければいけないもの” は、
「各個人で結論を出すこともできるけど、皆でアイデアをぶつけて更に良いものを作る」
というのが大前提だと捉えた方がいいと思います。
つまり、「大人数で議論する手法を学ぶ前に、そもそも自分なりの結論を出せる能力を身につけなければいけない」ということです。
自分が学生の頃を振り返ると、
学生時代のGD練習は、たくさんの人に話を振れるかばかりを考えてて、
「検討の練習」
ではなく
「いかに議論の流れに乗るかの練習」
だったなぁ
と反省しています。
大人数で結論を出す練習をする前に、自分一人で結論を出す練習をもっとすべきでした。
皆さんは
「自分なりの結論を持ちつつ、自分が精通していない分野の知識を他人からもらって、ブラッシュアップしていく」
という形を目指しましょう。
GDの進め方
GDは以下のように進めるといいと思います。
- まずは議論の目的・ゴールを確認する
- 「議論の進め方」を考える
- その進め方に沿って内容を検討していく
それぞれ見ていきましょう。
まずは議論の目的・ゴールを確認する
これはGDに限らず全ての会議がそうですが、まずは議論の目的・ゴールを確認しましょう。
何が決まればこの議論は終了しますか?
就職・転職活動のGDだと、結論を出すべきお題が明確にあるのであまり気にしなくていいかもしれません。
ただ、実務における一般的な会議だと、目的・ゴールはまず最初に議論すべきポイントになります。
「議論の進め方」を考える
次に議論すべきことは、「議論の進め方」です。
いきなり枝葉末節な議論に入ってはいけません。
例えば、公務員試験でのGDのお題が「若者を地域に定着させるために何をすべきか?」だとしたら、
IT企業を誘致する!
みたいな結論のアイデア出しをいきなりはじめてはいけません。
まずは問いを分解して、「これを順番に議論していけば、ちゃんと結論が出るね」と皆で確認・合意しましょう。
お題が「若者を地域に定着させるために何をすべきか?」の場合、「議論の進め方」のアイデアとして、
以下のように検討を進めるのはどうかな?
- 特にどういった若者が地域を離れやすいか?(南区の人が多い、大学卒の人が多いなど)
- その「地域を離れやすい人たち」は、どういった理由で地域を離れるのか?
- その原因を自治体として取り除くにはどうすれば良いか?
とか、
以下のように検討を進めるのはどうかな?
- 今の若者は居住エリア選びで何を重視しているのか?
- その「若者が重視している点」から考えると、この自治体はどういった取り組みはできていて、どういったことは不足しているか?
- 不足している部分を補う取り組みとしてどういったものが考えられるか?
などなどが出てくるはずであり、どの順番で議論すべきか皆で検討しましょう。
ここら辺がまさに、「一人で考えるよりも複数で考えることでより良くなる」という部分になります。
「進め方の選択肢としてどういったものがあるか」を洗い出すのも複数の方が楽ですし、
どの選択肢も、この地域で生まれ育った若者を定着させることが前提になっているけど、別に外で生まれ育った若者がうちの自治体を選んでも良いんじゃない?
みたいな新たな観点の指摘も出やすいと思います。
「進め方」に沿って内容を検討していく
あとは決まった「議論の進め方」に沿って検討を深めていけばいいと思います。
例えば、「進め方」が、
以下のように検討を進めるのはどうかな?
- 今の若者は居住エリア選びで何を重視しているのか?
- その「若者が重視している点」から考えると、この自治体はどういった取り組みはできていて、どういったことは不足しているか?
- 不足している部分を補う取り組みとしてどういったものが考えられるか?
に決まったとします。
いずれの検討項目も、一人で考えるより複数で考えた方が楽だと分かると思います。
「1. 今の若者は居住エリア選びで何を重視しているのか?」は、
- 男性・女性のそれぞれの立場でどう考えているか
- 地元の大学に行った人はこう考えてるけど、都会の大学に行った人はこう考えている
みたいな具体的な話を、各参加者はできると思います。
「2. 若者が重視している点と照らし合わせると、この自治体はどういった取り組みはできていて、どういったことは不足しているか?」も、今の自治体がどんな取り組みをしているか全てを理解している人はいないので、皆で知識を持ち寄った方が良いですね。
また、「私は東京の大学に行ってたけど、東京の自治体ではこういう取り組みをしてたよ」みたいな意見も出るはずです。
検討の進め方さえしっかり設計し合意できていれば、あとはそれに沿って、知識・アイデアを出しまくり、必要なら整理し、比較して絞り込んでいけば良いだけです。
おわりに
いかがでしたでしょうか?
お仕事などの参考になれば幸いです!
会議の仕切り方/ファシリテーションや、会議準備についても記事を作成しておりますので、ぜひご活用ください。