こんにちは!
今回はフェルミ推定の具体例についてご紹介します。
お題は「コンビニの市場規模は?」です。
今回も、制限時間10分で私が考えた回答を文字起こししていきます。
フェルミ推定については以前記事を書きましたので、ご参考にしていただければ幸いです。
では、早速いきましょう!
いつものようにイメージを膨らませる
まずはいつものように、コンビニについて「妄想」してイメージを膨らませましょう。
とりあえず、
コンビニの売上って何で構成されているだろうか?
と考えてみましょう。
おそらく、
- 飲食物
- その他日用品
- 本・雑誌
- ATM手数料
- コピー機利用料
- 郵便取扱い手数料
- Amazonのコンビニ受取手数料
- 衣類クリーニング手数料
などが売上の構成要素になるのではないでしょうか?
ただ、やはり、飲食物、日用品、本・雑誌が売上の中心だと思います。
ATM手数料は最近は料率が引き下がってますし、コピー機の利用者もそこまで多くない印象です。
郵便などに関しては、そのサービスをコンビニでやることで集客も見込めますし、コンビニにとってもメリットがありますので、どこまでの手数料を日本郵便などに請求しているかわかりません。
相当格安の可能性があります。
なので、コンビニの売上は、飲食物、日用品、本・雑誌といったコンビニ内部で売られているものを中心に考えれば大丈夫かと思います。
最初の立式
では立式していきましょう。
特に最初の立式は、複数考えて比較して選ぶことが重要です。
ということで、二つの式を考えてみました。
A:コンビニ市場規模 = コンビニの店数 × 年間売上高@1店
B:コンビニ市場規模 = 年間の利用者数(延べ数) × 購入金額@1回
そして、
AとBどちらが良いだろう?
と考えましょう。
まぁAの方が概算しやすいと思います。
Bだと数字を置いていくのがかなり難しそうです。
例えば、いまだに地方だとコンビニがかなり少ないので、「地方でどれだけコンビニ利用者がいるか」とかが分からないです。
一方で、Aについては、コンビニを出店する際は、ある程度需要が見込めるエリアに出しているでしょうし、各店舗の売上などは安定しているはずで、計算がしやすいと思います。
では、以降はAの式を中心に、計算していきます!
数字置き
コンビニ市場規模 = コンビニの店数 × 年間売上高@1店
のうち、数字が置けそうな変数はありますか?
コンビニの店数は、だいたい6万件くらいですので、6万と置きましょう。
コンビニの店数は覚えておいた方がいいと思います。
一方で、「年間売上高@1店」は検討がつかないので、分解していきましょう。
さらに分解&数字置き
さらに分解すると、
年間売上高@1店 = 1日売上高@1店 × 30日 × 12ヶ月
また、
1日売上高@1店 = 1時間当たりのレジで対応できる客数 × 営業時間 × レジの稼働率 × 購入金額@1回
となりますね。
因数分解については、別途記事を書いておりますので、そちらをご覧ください。
そして、変数ごとに数字を置いていきましょう。
- 1時間当たりのレジで対応できる客数:
1回の会計を2分で処理できると考えると、1時間当たりだと30人分の購入に対応できます - 営業時間:
基本24時間営業でしょうから、24とします - レジの稼働率:
ここは重要な変数なので詳細は後述します - 購入金額@1回:
だいたい300-1000円くらいでしょう。600円と設定します。
ポイントとなる「レジの稼働率」
やっぱり今回も稼働率がポイントになると思うので、詳細に検討していきましょう。
コンビニのレジの稼働率には、1日の中でもバラツキがあると思いますので、
どう切り分けたら、バラツキを際立たせることができるだろう?
と考えてみましょう。
個人的には、
- 「食事時か、それ以外か」:
ご飯の時はやはりコンビニは賑わいますが、それ以外だとそこまででもないです。特に深夜はガラガラです。 - 「平日か、休日か」:
平日はコンビニ飯の人も多いですが、休日だと時間があるので自炊の方が多いのではないでしょうか。
によって、稼働率はだいぶ異なってくると思います。
なので、その4象限に分けて数字を置いていきましょう。
結果として、以下のように設定しました。
そして、加重平均を取ると、32%となりましたので、丸めて「レジの稼働率」は30%とします。
数字の置き方についても別途記事を書いているので、そちらをご覧ください。
計算すると?
上記の計算式をまとめて計算すると、
- 1日当たりのコンビニの売上高 = 25万円
- コンビニの市場規模 = 5.4兆円
となりました。
計算前には
コンビニの市場規模は、兆を超えるだろうなぁ
と思っていたので、こんなものだと思います。
計算のポイントについて、別途記事を書いているので、そちらをご覧ください。
オススメの書籍
今回の記事に関連したオススメの書籍は以下の通りです。
『フェルミ推定の技術』
おわりに
いかがでしたでしょうか?
お仕事の参考になれば幸いです!