こんにちは!
今回はグループディスカッションのテーマ例についてご紹介します。
お題は「自衛隊の志望者を増やすには?」です。
近年、自衛隊の志望者数がどんどん減っているらしいので、取り上げてみました。
今回も、制限時間10分で私が考えた回答を文字起こししていきます。
グループディスカッションの考え方については以前記事を書いておりますので、ご参考にしていただければ。
では、早速いきましょう!
イメージを膨らませる
まずは、いつもの通り、「妄想」してイメージを膨らませましょう。
今回のお題は「自衛隊の志望者を増やすには?」ですね。
とりあえず、
自衛隊への就職にどんなイメージがあるかな?
と考え、思いつくことをどんどん挙げていくと、
- 自衛隊といって、空自、陸自、海自とか色々あるなぁ
- 自衛隊になるには、学校卒業後に入隊するか、防衛大学とかに入るかだろうなぁ
- 自衛隊の中にも、正隊員みたいな人と、予備役みたいな人がいるなぁ
- 大学の先輩が、夏休みに自衛隊の訓練を受けにいったとか言ってた気がする
- 自衛隊になったら、厳しい訓練をしながら、全国の駐屯所をぐるぐる回るイメージ
- 知り合いが自衛隊員になって、デスクワークもやると言ってたから、意外と事務仕事をやる機会もあるのかも
といったことが思いつきました。
イメージを膨らませるのはこれくらいにして、具体的な検討に入っていきましょう。
アプローチを考える
では、今回のお題に対するアプローチを考えていきましょう。
今回のお題は、「自衛隊の志望者を増やすには?」ですね。
アプローチとしては、
- 自衛隊を志望する可能性がある人にはどんな人がいるのか?
- なぜ自衛隊の志望者数が減っているのか?
- 原因に対する打ち手は?
というものや、
- 自衛隊と似た仕事ってどんなものがあるか?
- 似た仕事と比較した際、就職先としての「自衛隊」にはどんな強みがあるか?
- その強みが刺さって「自衛隊も良いかも!」となるのはどういった人たちか?
というものが考えられます。
二つを比較し、
どちらのアプローチが良いだろう?
と考えると、
- 自衛隊と似た仕事ってどんなものがあるか?
- 似た仕事と比較した際、就職先としての「自衛隊」には、どんな強みがあるか?
- その強みが刺さって「自衛隊も良いかも!」となるのはどういった人たちか?
の方がいいと思います。
なぜなら、「自衛隊の志望者数が減っている原因は?」と考えても、
- 災害時などに動かなければいけない危険な仕事だから
- 普段の訓練が厳しいから
- 全国の駐屯地をぐるぐる回って地元に残れないから
といったことが大きな原因として出てくるのは目に見えていて、そして「自衛隊」という性質上それらの原因を取り除くのは難しいからです。
つまり、
災害時などに動かなければいけない危険な仕事だから、自衛隊の志望者が少ない!
だから、危険じゃない仕事にしよう!
とすることは、「自衛隊」という仕事の性質上、難しいということです。
それよりも、就職先としての「自衛隊」独自の強みを探して、その強みが刺さる層を探した方が、現実的だと思います。
このため、以降は、後者のアプローチで検討していきます。
では検討してみる
では、検討アプローチに沿って検討を進めていきます。
それぞれ見ていきましょう。
自衛隊と似た仕事ってどんなものがあるか?
就職先としての「自衛隊」の強みを把握するためには、自衛隊と似た仕事を洗い出す必要があります。
なぜなら ”強み” というのは、何かと比較してはじめて判定されるものだからです。
ということで、
自衛隊に就職しようかなぁ?
それとも、AAAに就職しようかなぁ?
と悩むような「AAA」としてどういったものがあるか考えてみましょう。
まずパッと思いつくのは、「警察官」ですね。
どちらも町や国を守る仕事です。
次に、「消防士」というのもあると思います。
身体能力を存分に活かせる仕事という点で共通点がありますし、災害対応という観点からも似てると思います。
さらに、「土木・建設業」や「運輸業」も似ているのではないでしょうか?
自衛隊を志望する理由として、
陸上自衛隊になると、格安で大型車両の運転免許が取れるからお得!
とか、
陸上自衛隊になると、土木関係の資格も取れるからお得!
といったことを度々耳にしますので。
そういう観点だと、「航空士」や「航海士」なども、空自や海自と親和性が高いので、似ているのではないでしょうか。
似た職業の洗い出しはこれくらいにして、自衛隊の強みの洗い出しに移りましょう。
似た仕事と比較した際、就職先としての「自衛隊」には、どんな強みがあるか?
では、「警察官」、「消防士」などと比較して、就職先としての「自衛隊」にどういった強みがあるかを考えていきましょう。
思いつくことをバッと挙げていくと、
- 肉体や精神が(更に)鍛えられる
- 様々な免許や資格や取れる
- 体調が管理されるので健康になる
- 寮などに入るのでお金が貯まる
- 赴任地によっては外国語を学ぶことも可能(大使館勤務など)
- 分析系の仕事をする場合も
といった感じでしょうか。
逆に、弱みとしては、
- 全国を転々とするので地元に残れない(強みと捉える人もいるかも)
- 災害時などの危険な状況で働かなければいけない
- 訓練が厳しい
- 寮などで監視下に置かれて自由が少ない
- 自衛隊嫌いな人たちが一定数いてバッシングや理不尽なことをされる
- 給料が劇的に良いわけではない
といった感じでしょうか。
自衛隊の知識が私にあまりないので、このくらいしかアイデアが出ませんが、実際のグループディスカッションではぜひ大勢でブレストしたいところですね。
そして、実際に「自衛隊の志望者を増やす」というプロジェクトをやる場合は、
自衛隊に就職しようかなぁ?
それとも、AAAに就職しようかなぁ?
と悩んで、自衛隊を選んだ人にインタビューして、リアルな意見を聞きたいと感じました。
では、次の工程に進みましょう。
その強みが刺さって「自衛隊も良いかも!」となるのはどういった人たちか?
就職先としての「自衛隊」の
- 肉体や精神が(更に)鍛えられる
- 様々な免許や資格や取れる
- 体調が管理されるので健康になる
- 寮などに入るのでお金が貯まる
- 赴任地によっては外国語を学ぶことも可能(大使館勤務など)
- 分析系の仕事をする場合も
という強みを誰にアピールすべきでしょうか。
まず、元々就職先として自衛隊も視野に入れている人にアピールすべきでしょう。
地元以外のエリアで警察官や消防士になろうとしている人がいたら、
自衛隊だとお金貯まるよ!
といって勧誘しても良いでしょう。
また、そもそも警察官や消防士を採用する際に、「自衛隊出身だったら加点する」という仕組みを設けても良いかもしれません(いずれも公務員なので連携できるのではないでしょうか)。
警察官や消防士としても、変な人が入ってくるより、自衛隊出身で肉体的にも精神的にも鍛えられた人が入ってきた方がいいでしょう。
自衛隊出身であれば、「どういった性格の人物か」も自衛隊に問合せれば確認できますし、採用のルートとして用意してもいいのではないでしょうか。
あとは、「潰しの効かない仕事」に就こうか悩んでいる人にアピールしてもいいかもしれません。
例えば、農林水産業などです。
私はド田舎出身だからわかるのですが、実家が農林水産業の人は、
農業を継ぐと実家のためにはなる。
ただ、会社などの経験がないままストレートに農家になると、農業以外の仕事を探さなければいけなくなった際に「組織勤めの経験が全くないじゃん」と言って断られてしまうかな。
はじめは会社に就職した方がいいかも。
と考えているものです。
そういう人にファーストキャリアとして自衛隊を進めれば、組織勤めの経験も事務作業の経験も積めますし、ストレートに農林水産業をやるよりも潰しは効くようになると思います。
他にも、地方自治体の職員を採用する際に、「自衛隊出身だったら加点する」という仕組みを設けても良いかもしれません。
地方自治体の仕事は、税金の徴収や、生活保護のケースワーカーなど、精神的な強さが求められることが多いので、自衛隊出身などの人は重宝するのではないでしょうか。
災害時の対応でも、現場に出ていた元自衛隊の人が地方自治体の災害担当をした方が、迅速に対応できる可能性が高いのではないでしょうか。
検討後の所感
色々考えてみましたが、どれも「自衛隊に一旦入って、その後に他の仕事に就く」という前提になっていて、少しイマイチな気がします。
やはり自衛隊でいること自体のメリットが大きくないと、恒久的な自衛隊員の確保は難しいでしょう。
結局、米国のように、給料を上げることが一番手っ取り早いと思います。
それが難しいなら、
自衛隊で5年勤務したら、特別な奨学金を使って大学生活を送れる!
その大学生活の間は自衛隊を休業していい!
みたいな仕組みを作る感じでしょうか。
おわりに
いかがでしたでしょうか?
お仕事の参考になれば幸いです!